1.任意団体とは?
任意団体とは、法人格を取得していない団体のことをいいます。
法人格のない人の集まりのため、法律上はあくまでも個人の集まりとして扱われることになります。
任意団体は、利益分配のやり方によって「営利組織」と「非営利組織」、団体の構成員の特性によって「組合」と「権利能力なき社団」に分けることができます。
1-1 任意団体の区分け
営利組織と非営利組織
「営利組織」 |
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「非営利組織」 |
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NPOとは?
「NPO」は、「Non Profit Organization」の略語で、直訳すると「非営利組織」となります。
営利を目的とせず、社会的な使命(ミッション)を達成するために自主的に活動している民間の組織となります。
「非営利」 |
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「組織」 |
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利益を得て配当することを目的とする組織である企業に対し、NPOは社会的な使命(ミッション)を達成することを目的とする組織であるといえます。
NPOは、非営利活動を目的とする組織であり、NPO法、正式には「特定非営利活動促進法」と言いますが、その法律に基づいて法人格を取得したNPOが「特定非営利活動法人」、すなわち「NPO法人」と呼ばれています。
組合と権利能力なき社団
「組合」 |
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「権利能力なき社団」 |
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1-2 権利能力の主体について
スポーツクラブを運営するために、法人格を取得するルールなどがあるわけではありません。
ではなぜわざわざ法人格を取得する必要性があるのかというと、最大のメリットは「権利・義務の主体」になれるということにあります。
「権利・義務の主体」となれる者は、 法的に「権利能力を有する者」をいい、「人(人間)」と「法人」のみとなっています。
全ての人(人間)は、権利・義務の主体となることができますので、全ての人(人間)は、権利を取得し、義務を負担することができます。
「法人」も、権利・義務の主体となることができ、法人は人(人間)以外のもので、法律によって権利義務の主体となることを認められたものをいいます。
権利義務の主体になれるということは、次のような行為を行うことができることになります。
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全ての人(人間)は、権利・義務の主体となることができますので、全ての人(人間)は、権利を取得し、義務を負担することができます。
「法人」も、権利・義務の主体となることができ、法人は人(人間)以外のもので、法律によって権利義務の主体となることを認められたものをいいます。
権利義務の主体になれるということは、次のような行為を行うことができることになります。
「権利能力」 |
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法律上の権利・義務の主体となることができる資格のこと。
人間(自然人)は生まれながらにして、このような権利能力を有するとされている(民法3条第1項)。 出生前の胎児については、原則として権利能力を有しないこととされているが(民法3条1項)、相続・遺贈・損害賠償については、出生前の胎児であっても権利能力を持つ。(民法886条) 「法人」が成立した場合には、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内で権利能力を獲得します(民法34条)。 |
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つまり、任意団体は、人・法人のいずれでもないため、権利・義務の主体となることはできません。
任意団体と取引をする相手方からすれば、法律上の権利も義務もない相手との取引を行うことになります。
契約をする相手方からしてみれば、不安もあるかもしれません。
権利・義務の主体になれない | 権利義務の主体になれる |
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1-3 組合と権利能力なき社団
法人格がない任意団体については、営利・非営利の区分のほかに、構成員の特性によって、「組合」と「権利能力なき社団」に分けることができます。
では、組合員の特性による区分とはどのようなものでしょうか?
判例においては、権利能力なき社団は次のとおりとしています。
権利能力なき社団の要件 |
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厳密に言うと、あらゆる任意団体が組合と権利能力なき社団に峻別されるわけではありませんが、上記4つの要件に該当する団体が権利能力なき社団、それ以外は組合ということになります。
権利能力なき社団 | 団体性が強く、構成員の個性が薄弱。人数が多く、団体自体は構成員から独立した単一体をなしている。 |
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組合 | 団体性が弱く、構成員の個性が濃厚。人数が比較的少なく、団体自体は構成員から独立していない。 |
1-4 任意団体の権利・義務の所在
本来、任意団体は法人でないため、権利義務の主体にはなれません。
ですが、活動を行う上で、契約を締結したり、債務を負うことや資産を保有したい場合もあるかと思います。
このような場合、任意団体の代表者や構成員はどのような責任が生じることになるのかを見ていきたいと思います。
1-5 任意団体の財産・債務
財産
権利能力なき社団の財産は、構成員全員に総有的に帰属し、財産の使用・収益のみ認められることになります。
つまり、財産についての潜在的持分の有無において違いが生じることになります。
※総有・・・団体的拘束が強く、個々の持分という概念がない。集団でひとつのものを所有しており、個々の構成員には持分はない。
組合については、団体の財産は、構成員全員に合有的に帰属し、各構成員が自由に財産を処分することは認められないことになりますが、潜在的持分を有することになり、団体の脱退により持分が払い戻されます。
※合有・・・共有者の間である程度の団体的拘束が存在している。自由に分割や処分は出来ない。
債務
任意団体が借金・損害賠償・労災補償などのなんらかの債務を負った場合はどうなるのでしょうか?
債務についても、財産と同様に、組合においては構成員全員に合有的に帰属し、権利能力なき社団については総有的に帰属します。
組合のように構成員個人の個性が濃厚であるという状態は、具体的に言うと、各構成員は無限責任を負うことになり、債権者の個人財産への差押えが可能となります。
一方、権利能力なき社団の構成員は有限責任を負うに留まり、債権者は団体財産のみ差押えが可能ということになります。
つまり、構成員が有限責任か、無限責任かの違いがあります。
権利能力なき社団 | 組合 | |
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団体の財産 |
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団体の債務(借金・損害賠償・労働補償など) |
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1-6 任意団体の代表者責任
法人 |
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権利能力なき社団 |
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組合 |
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1-7 不動産の登記、裁判
権利能力なき社団 | 組合 | |
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不動産登記 |
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裁判 |
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- 法人は、権利義務の主体となれることから、不動産の所有者としての登記が可能です。
- 組合は、不動産の登記を組合名義で行うことができないため、組合員全員の共有名義で登記します。
- 権利能力なき社団については、代表者個人で登記を行うか構成員全員で登記するのかどちらかを選択することになります。
1-8 任意団体の損害賠償
これまで見てきたように「権利能力なき社団」として認められた場合、どちらかというと任意団体と構成員が別であるというような法人格に準ずるような位置づけがなされることが多いのかなとお気づきかと思います。
もう一度、権利能力なき社団の定義を見ておくと、次の要件を満たしていいれば、権利能力なき社団として、認められるということになります。
権利能力なき社団の要件 |
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団体としての組織を備えているか
多数決の原則が行われているか 構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続するか その組織についての代表の方法、総会の運営、財産の管理その他団体としての主要な点が確定しているかどうか |
権利能力なき社団として認められれば、任意団体が裁判の当事者となることができ、構成員個人に賠償責任が発生することもなくなるということになります。
権利能力なき社団として判断された | 任意団体の総財産のみが責任を負う。 |
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組合として判断された | 任意団体の総財産のみならず構成員の個人の財産で賠償する可能性もある。 |
ですが、これまでの判例などによれば、「権利能力なき社団」であるか「組合」であるかの判断は、個別の案件ごとに裁判所の判断に委ねられることになります。
任意団体に何かトラブルが起きた際に、自分たちが主張するものではなく、裁判所が判断することになるということが非常に怖いところです。
法人格の取得は、団体と構成員個人の責任を切り離すリスクヘッジとなります。
1-9 公益法人制度の改革
2006年5月に成立した公益法人制度改革関連3法によって内容が確定し、2008年12月1日から施行されました。
旧公益法人制度では次のような問題点が指摘されていました。
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とくに小規模な任意団体にとって、官庁の縦割り認可制による法人設立は、非常にハードルの高い手続きであったことも問題点の一つとなっていました。
新しい公益法人制度により、ハードルの高かった社団法人や財団法人の設立が、一般社団法人や一般財団法人の設立においては手続きが簡素化され、法人格が取得しやすくなりました。
現在では、任意団体の法人化の問題については、NPO法とあわせて公益法人制度の改革によってほぼ解決されたものになっています。
1-10スポーツ振興基本計画
スポーツ団体
各種のスポーツ事業を実施するスポーツ団体は、総合型地域スポーツクラブの全国展開のため、次のような取組に早急に着手することが期待される。
ア | スポーツ団体においては、国や広域スポーツセンターと連携し、クラブマネジャーの育成を推進すること。また、地域の体育協会やレクリエーション協会、体育指導委員協議会、障害者スポーツ協会等の各種スポーツ団体においては、スポーツ指導者の派遣や事業の運営等の面で連携・協力し、総合型地域スポーツクラブの育成を支援すること。特に日体協においては、国と連携して、総合型地域スポーツクラブが域内にない市区町村に対して、総合型地域スポーツクラブの意義、役割、育成手法等について助言するなどして、積極的に総合型地域スポーツクラブの育成を支援すること。その際、地域の体育協会の内部組織であるスポーツ少年団を創設母体の一つとすることも考えられる。また、日レク協等においては、総合型地域スポーツクラブが、誰もが気軽に親しめるニュースポーツ等の活動を実施する際に連携・協力すること。 |
イ | 既存の地域スポーツクラブにおいては、地域の状況や住民の多様なスポーツニーズを踏まえ、有機的な連合や、将来的には総合型地域スポーツクラブへの転換を図ること。 |
総合型地域スポーツクラブ
創設後の総合型地域スポーツクラブにおいては、円滑かつ継続的に事業を展開するため、次のような取組が望まれる。
ア | NPO法人等の法人格を取得すること。法人格を取得することで総合型地域スポーツクラブは、組織として権利義務の主体となることが可能となる。また、事業内容や会計の透明化により地域の行政関係者の信頼を得ることから、行政との連携の円滑化にも資すると考えられる。さらに、事業内容や会計の透明化は、会費を納める地域住民の一層の信頼を得られることにもつながり、クラブの継続性にも寄与すると考えられる。 |
イ | 傷害保険への総合型地域スポーツクラブとしての加入や危機管理マニュアルの整備等、活動中に生じる可能性のある事故に備えること。 |
ウ | 学校やプロスポーツ組織等と連携して地域スポーツの環境づくりや競技力の向上に取り組むとともに、女性、高齢者、障害者等がスポーツに参加しやすい環境づくり等に取り組むこと。 |
エ | 総合型地域スポーツクラブへの加入層を広げてスポーツ実施率を高めていくために、スポーツ活動にとどまらず、地域住民のニーズに応じて、健康教室の開催や、レクリエーション・文化・福祉活動等も加えたクラブに発展させていくこと。 |
オ | 会員のニーズや地域の実情に応じて、カフェテリア、託児室、体力・スポーツ相談等のためのトレーナー室等をクラブハウスに設けたり、民間スポーツ施設も活動の場に活用したりするなど、多様なサービスを提供するよう努めること。 |
地域住民
日常、生活文化としてスポーツに親しむため、自らのスポーツ環境を主体的に整備し、総合型地域スポーツクラブの育成に有償スタッフやスポーツボランティア等として取り組むことが期待される。
特に、スポーツ指導に関する実績や能力を有する学校教員や会計等の組織運営について専門知識を有する地域住民においては、より積極的に総合型地域スポーツクラブの活動に参加することが期待される。
また、スポーツに関する認定資格を持つ地域の医師においては、地域住民の健康相談やスポーツ傷害等の医療面で積極的に総合型地域スポーツクラブの活動に参加することが期待される。
学校
学校は、地域のスポーツ環境の状況や学校の実態に応じて、運動部活動と総合型地域スポーツクラブの連携等地域社会と連携したスポーツ活動の展開に努めることが期待される。
また、施設、人材等の面でスポーツに関する豊富な資源を有している大学等においては、学生等のスポーツ活動の充実はもとより、地域の一員として地域スポーツ振興に積極的に関わり、総合型地域スポーツクラブの育成に参画することが期待される。
2.任意団体の法人化
2-1 法人化のメリット
権利関係の明確化、トラブルの予防、円滑な活動の促進、そして社会的信用度の獲得という部分が異なります。
任意団体 |
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法人格 |
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権利関係の明確化、トラブルの予防、円滑な活動の促進、そして社会的信用度の獲得という部分が異なります。
2-2 法人化のデメリット
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2-3 法人格の種類
営利法人、非営利法人は、先ほども触れましたが、構成員への利益の分配ができるかどうかでわかれます。
ここで各法人格は、どういった目的で活動を行うかで設立できる法人が異なってきます。
営利法人 | 私益 | 自分の利益 |
---|---|---|
非営利法人 | 共益 | 構成員の利益 |
公益 | 不特定多数の利益 |
営利法人は、私益のために活動を行い、非営利法人は、さらにその目的として、「公益」であるか「共益」であるかによって区分されることになります。
法人格の取得に向けて、営利法人か非営利法人か、非営利法人であれば、公益か共益かを選択する必要があります。
法人化の一番の目的が「権利義務の主体となること」であれば、どの法人格を選択しても一緒なのでしょうか?
法人格を選択する際に、何を基準に選べばよいのでしょうか?
株式会社 |
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まず、営利法人として一番に挙げるとすれば、「株式会社」ということになります。よく聞く法人格ですし、なじみ深いのではないでしょうか。
株式会社は、「私益」のために活動を行います。 |
NPO法人 |
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不特定多数の者の利益のために、法に定められている特定非営利活動というものの範囲内で、活動を行う必要があります。
NPO法人は、「公益」のために活動を行います。 不特定多数の利益のために活動を行うため、「共益」を目的とすることはできません。 |
社団法人と財団法人 |
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社団法人と財団法人の違いは、社団法人は、人の集まりであり、財団法人は財産の集まりであるということです。
それを証明するのが、2つの団体の要件です。 社団法人は、社員が0になったら解散となります。 ここでいう「社員」というのは、社員総会を構成する社員となります。 そしてその社員の中から役員である理事長、理事、監事などを選出します。 財団法人は、社員というものは存在せず、正味財産は最低額300万円と設定して、この最低額を下回れば解散となります。 |
一般社団(財団)法人 |
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「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(以下、一般法)に基づいて設立された法人のことです。
一般法人は登記のみでの設立が可能なため、容易に設立できます。 「公益」的な事業はもちろん、「共益」的なものや「収益」事業のみを行うことも何ら妨げられません。 共益的な事業とは、町内会や同窓会、サークルのように構成員に共通する利益を図ることを目的とするものです。 |
公益社団(財団)法人 |
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「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」(以下、認定法)に基づいて設置される法人です。
公益法人は2階建ての制度といわれており、1階が一般法人、2階が公益法人を指します。 一般法人を前提としているため、公益法人をいきなり設立することはできません。 公益法人となるためには、一般法人の設立後に公益認定の申請を行い、行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)の認定を受ける必要があります。 公益法人は、公益性の高い法人として税制上の優遇措置を受けられますが、将来にわたって公益認定の基準を満たす必要があります。 公益認定の基準を満たせなくなると認定を取り消されるリスクもあるので、留意が必要です。 |
3.法人格選択のポイント①
3-1 非営利法人の税制上の優遇
NPO法人 | 一般社団法人 | |
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法人税 |
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3-2 法人税法施行令第5条規定の収益事業34業種
収益事業とは、政令に定める「34の事業」で、「継続して」「事業場を設けて」行われるものをいいます。
また、これらの事業を行うための付随行為も「収益事業」に含まれます。
34業種 |
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①物品販売業、②不動産販売業、③金銭貸付業、④物品貸付業、⑤不動産貸付業、⑥製造業、⑦通信業、⑧運送業、⑨倉庫業、⑩請負業、⑪印刷業、⑫出版業、⑬写真業、⑭席貸業、⑮旅館業、⑯料理店業その他の飲食店業、⑰周旋業、⑱代理業、⑲仲立業、⑳問屋業、㉑鉱業、㉒土石採取業、㉓浴場業、㉔理容業、㉕美容業、㉖興行業、㉗遊技所業、㉘遊覧所業、㉙医療保健業、㉚技芸教授業、㉛駐車場業、㉜信用保証業、㉝無体財産権の提供等業、および㉞労働者派遣業 |
3-3 スポーツ教室の法人税は非課税?
㉚「技芸教授業」とは?
技芸教授業とは、①技芸の教授、②公開模試学力試験、③大学入試のための学力の教授の3つとなっています。
技芸に関する「免許付与」も含まれます。
このうち①「技芸」は、法人税上、以下の22項目が定められています(法人税施行例第5条30項)。
洋裁、和裁、着物着付け、編物、手芸、料理、理容、美容、茶道、生花、演劇、演芸、舞踊、舞踏、音楽、絵画、書道、写真、工芸、デザイン、自動車操縦、小型船舶操縦 |
上記項目は「限定列挙」となります。
法人税法上、野球教室やサッカー教室、剣道教室、水泳教室などのスポーツ指導事業は、技芸教授業として列挙されていませんので、収益事業に該当しません。
収益事業に該当しないため、申告は不要となります。
ただし、消費税は課税対象となりますし、ユニフォームなどの物販は収益事業に該当しますし、合宿などの特定のイベントについては、収益事業に該当する場合もあります。
くわしくは、税務署や非営利法人専門の税理士さんにご相談いただければと思います。
収入 | 収益事業? | 理由 |
入会金・会費・賛助会費・利用会員の会費収入 | ✕ | 34業種に該当しない。 |
---|---|---|
行政からの受託事業 | 〇 | 34業種(請負業)に該当 |
イベントなどの物販 | 〇 | 34業種(物品販売業)に該当 |
出版物の刊行 | 〇 | 34業種(出版業)に該当 |
出版物刊行に関係する講師料収入 | 〇 | 収益事業を営むために行う付随行為 |
4.法人格選択のポイント②
NPO法人 | 非営利型一般社団法人 |
---|---|
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4-1 公益か共益かで考える。
「非営利」であることは共通点となりますが、法人化を考えるうえでは、自分たちの活動が公益なのか、また、共益的活動はどの程度あるのかを把握することが必要となります。
「非営利」とは、利益を出してはいけないという意味ではなく、利益を特定の個人・法人・団体に配分せずに、非営利活動に充てなさいという意味となります。
NPO法人 | 非営利型一般社団法人 |
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公益のみ | 公益でも共益でも可能 |
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4-2 事業目的で考える
NPO法人の場合、20分野の特定非営利活動が主な目的となっている必要がありますが、一般社団法人の場合、活動内容に特に制限はありません。
法人選択のポイントとしては、主な目的が20種類の特定非営利活動に当てはまるかどうかを確認しましょう。
NPO法人 | 非営利型一般社団法人 | |
---|---|---|
事業目的 |
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4-3 社員や役員の人数で考える
NPO法人の場合、社員10名以上、役員3名以上、監事1名以上が必要となります。(役員・監事と社員は兼ねることができます)
この場合の社員とは従業員のことではなく、正会員と呼ばれるもので、NPO活動の趣旨に賛同して、議決権を行使することでNPO法人の運営に参画する人のことを指します。
一方、非営利型一般社団法人は社員2名、理事3名から設立が可能です。
また、どちらも役員にも親族規定の要件があります。
NPO法人 | 非営利型一般社団法人 | |
---|---|---|
役員 |
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社員 |
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役員の親族規定 |
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4-4 社員資格の得喪で考える
社員とは、社員総会の構成員で等しく一票の議決権をもつものとなります。
社員資格の得喪(社員になれる者の条件)に関して、NPO法人と一般社団法人とでは大きな違いがあります。
NPO法人の目的は公益であるため、この社員の資格に合理的な理由がない限り、不当な条件を設けてなりません。
NPO法人では原則として合理的な理由がない限り、その申出(社員になる)を断ることができません。
一般社団法人の目的は公益を目的としなくてよい(ただし共益を含む)ため、定款で定めることにより条件を設けることができます。
共益が含まれることを前提とすれば同じ資格や同じ条件の者だけが社員となることも可能です。
必要な員数も異なりますが、もっとも大きな違いは、資格制限についてとなります。
NPO法人は、広く公益のために活動を行うため、社員の資格に合理的な理由がない限り、条件を設けることができません。
また、正当な理由なく社員の入会の申し込みに対して、拒否することができません。
一方で一般社団法人においては、活動内容に制限はないため、定款で定めることで、社員になるための資格要件を設けることができるようになります。
NPO法人 | 一般社団法人 | |
---|---|---|
資格制限 |
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4-5 設立までの期間で考える
NPO法人の場合、約5~6か月かかります。書類作成も煩雑です。
一般社団法人の場合、2~3週間程度です。書類作成もNPO法人に比べれば煩雑ではありません。
早く法人を設立し、事業を開始したい場合には一般社団法人の方が適しているといえます。
NPO法人 | 一般社団法人 | |
---|---|---|
設立までの期間 |
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書類作成の何度 |
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4-6 手続きの違いで考える
NPO法人は「認証」という方法で設立し、登記の費用は掛かりません。
具体的には、定款を含む11種類の申請書類を所轄庁に提出後、4カ月以内に認証か不認証かの通知があり、認証されれば登記をして法人が成立します。
設立総会も必要のため、仲間とともに立ち上げを進めることになります。
あくまで「市民が行う自由な社会貢献活動」をする法人格なので、定款などを見て所轄庁が「この活動は良い・悪い」というように活動の価値判断をするわけではありません。
しかし、申請内容が法令に反していないことが必要です。
一般社団法人は「準則主義」という方法で設立します。
具体的には、団体組織の基本となる定款の作成、公証人の認証、登記といった3つの段階を経て成立します。
NPO法人 | 一般社団法人 | |
---|---|---|
所轄庁 |
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設立方法 |
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手続きの流れ |
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4-7 費用の違いで考える
NPO法人の場合は設立に必要な法定費用や変更登記などについても収入印紙等の必要はありません。一般社団法人の場合、法定費用として定款認証手数料52,000円、登記時の印紙代60,000円、合計112,000円必要です。
NPO法人 | 一般社団法人 | |
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法定費用 |
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4-8 設立後の比較で考える
設立後は法令や定款に則った適切な運営が求められます。NPO法人は、毎年、貸借対照表の公告や所轄庁への報告書類提出などのほか情報公開の義務があります。
また、所轄庁の緩やかな監督も受けます。
一般社団法人には所轄庁がなく、情報公開の義務も関係者への閲覧程度で、ほぼありません。
すなわちNPO法人は設立後に多くの事務が発生しますが、それにより公益性を担保し、かつ市民に開かれた運営を実現できます。
なお、両法人とも税務や労務と無関係ではなく適切な対応が必要です。
NPO法人 | 一般社団法人 | |
---|---|---|
情報公開 |
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行政庁の監督 |
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5-3 非営利法人の会員、利用会員
NPO法人・一般社団法人ともに、正会員(=社員)が存在する一般社団法人には、同時に賛助会員、ボランティア会員、名誉会員などの様々な会員を定めることができます。
そのような場合の区分として、正会員は社員総会の議決権を持つ会員とし、それ以外の会員は、社員総会の議決権を持たない会員とされることが多いです。
また、正会員以外には、会員特典や会報の送付などで正会員と異なる取扱いとしている法人もあります。
一方で、法人が提供するサービスを利用するために会費や年会費を支払う会員は利用客となるため、法人の構成員となる会員とは混同しないようにすることが重要です。
正会員 |
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賛助会員 |
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利用会員 |
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5.NPO法人の設立にあたって
NPOとは、Non-Profit Organizationの略称で、さまざまな社会貢献活動を行い、構成員に対して収益の分配を目的としない団体の総称であり、「特定非営利活動法人(NPO法人)」は、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人になります。
NPO法人を設立するためには、都道府県または政令指定都市の所轄庁に申請をして設立の「認証」を受けることが必要です。
NPO法人は20種類の分野に該当する活動が対象です。
5-1 NPO法人20郡谷の活動
別表(法特定非営利活動法人法第2条関係)
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5-2 NPO法人を設立するための要件
NPO法人を設立するためには、所轄庁の認証を経て、法務局でNPO法人としての登記を行う必要があります。
この登記が完了しなければ、「NPO法人」として成立しませんし、もちろん名乗ることもできません。
また、特定非営利活動促進法では、NPO法人が備える要件を定めています。
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5-3- NPO法人設立時の役員の欠格事由
役員として理事3人以上、監事1人以上置くこと
理事は社員、職員との兼務ができますが、監事は社員のみ兼務できます。
役員が欠格事由に該当しないこと
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5-4 役員の要件
各役員について、その配偶者若しく三親等以内の親族が2人以上でないこと、また、当該役員並びにその配偶者及び三親等以内の親族が役員総数の1/3を越えて含まれていないことが必要となります。
つまり、役員の総数が5人以下の場合には、配偶者や三親等以内の親族を1人も役員に含むことができません。
もし、自分以外に配偶者や三親等以内の親族を役員に加えたい場合は、役員総数が6人であれば、1名含むことができます。
役員総数 | 配偶者や三親等以内の方が役員になれる人数 |
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5名以下 | 0名 |
8名以下 | 1名 |
11名以下 | 2名 |
12名 | 3名 |
※役員総数には、理事だけでなく、監事の人数も含まれます。
役員の報酬を受ける者の数が、役員総数の1/3以下であること
役員の報酬とは、交通費や労働の対価として支給される通常の給与と異なり、役員としての活動に対して支給されるものをいいます。
通常の営利法人などでは特に制限はありませんが、NPO法人については、役員報酬を受けることができる役員は、役員総数の1/3以下と規定されています。
また、役員が事務員などを兼務している場合には、役員の報酬以外に、事務員としての通常の給与を受けることも可能です。
報酬の額については特に規定されていませんが、合理的な範囲を超えると剰余金・利益の分配とみなされる場合があります。
過大な役員報酬と判断されない程度の役員報酬については、問題ありません。
理事又は監事は、それぞれの定数の2/3以上いること
設立後に、欠員が生じるなどした場合で、定数の2/3未満になった場合などにも、遅滞なく補充しなければなりません。
5-5 NPO法人のメリットデメリット
メリット
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デメリット
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5-6 NPO法人を設立するための手順
ここでは、NPO法人設立までのおおまかな流れを紹介します。
申請書類等に不備がある場合等については、標準処理期間を超えることがあります。
発起人会
NPO法人の設立メンバーで法人の概要について協議し、設立趣旨書・定款・事業計画書・収支予算書などの原案の作成します。
設立総会の開催
設立当初の社員が集まり、法人設立の意思決定、並びに発起人会で作成した定款などを決議します。※任意団体からの法人化の場合は、任意団体の財産等を新法人に継承することを確認します。
設立申請書類の取寄せ・作成
申請書を作成し、添付書類を添えて所轄庁に提出します。
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設立認証の申請
所轄庁へ設立認証書類の提出。 形式状の不備がなければ、書類は受理されます。※主たる事務所のある都道府県が所轄庁となりますが、主たる事務所所在地が政令指定都市にあって、その市のみに事務所がある場合は、政令指定都市が所轄庁になります。
公告・縦覧、所轄庁による審査
設立認証書類を提出後、2ヶ月間、一般の方々に縦覧されます。※この期間内に認証・不認証が決定されます。
認証・不認証の決定
認証の場合は認証書、不認証の場合は理由を記載した書面での通知。※不認証の場合は修正して再申請を行います。
設立登記申請書類の作成
設立登記申請に必要な書類を作成します。※認証書の到達日から2週間以内に、管轄法務局での設立登記手続を行う必要があります。
設立登記の申請
この設立登記を完了させることにより正式にNPO法人として成立します。
従たる事務所がある場合は、その主たる事務所での登記日後、2週間以内に、従たる事務所の所在地での設立登記を完了させる必要があります。
※法人設立日は、設立登記申請書類の提出日となります。
NPO法人成立後の各種届出
設立登記を完了させることにより、はじめて正式にNPO法人として成立します。
設立登記が完了し、履歴事項全部証明が取得できるようになった後、所轄庁へ「登記完了届」を提出します。
6非営利型一般社団法人設立にあたって
非営利型の一般社団法人として、認められるためには、以下の要件を満たした状態で設立を行う必要があります。
主に定款で定めておくべき事項と機関設計が重要となります。
主な目的が「非営利が徹底された法人」であるか「共益活動を目的とする法人」であるかによって要件が異なります。
6-1 「非営利が徹底された法人」と「共益活動を目的とする法人」の要件
非営利が徹底された法人 |
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共益活動を目的とする法人 |
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6-2 役員の親族要件
各役員について、その配偶者若しく三親等以内の親族が2人以上でないこと、また、当該役員並びにその配偶者及び三親等以内の親族が役員総数の1/3を越えて含まれていないことが必要となります。
つまり、役員の総数が5人以下の場合には、配偶者や三親等以内の親族が1人も役員に含むことができません。
もし、自分以外に配偶者や三親等以内の親族を役員に加えたい場合は、役員総数が6人であれば、1名含むことができます。
普通法人型で設立するのであれば、社員や理事の人数は必要最低限の2名以上で設立できますが、税務上のメリットがある『非営利型一般社団法人』としたい場合、理事を3名以上置く必要があります。
これは、非営利型の要件の一つに『親族関係にある理事の数が理事全員の3分の1以下であること』という『親族制限』の要件があるからです。
『理事』と『その理事の親族等である理事』の合計数が、『理事の総数の3分の1以下』であること、つまり理事は3名以上必要ということになります。
※役員総数には、理事だけでなく、監事の人数も含まれます。
一般社団法人 | 理事1名以上 |
非営利型一般社団法人 | 理事3名以上 |
6-3一般社団法人の機関設計
一般社団法人を設立するためには、社員総会を設置し、業務執行機関として理事を少なくとも1人以上選任する必要があります。
それ以外の機関としては、定款で定めることによって、理事会、監事又は会計監査人を置くことができます。
特に理事会を設置する場合と会計監査人を設置する場合には、必ず監事を選任する必要があり、大規模一般社団法人の場合は、会計監査人を必ず置く必要がありますので注意が必要です。
※大規模一般社団法人とは貸借対照表の負債の合計額が200億円以上の一般社団法人をいいます。
以上のことから、一般社団法人の機関設計は以下のいずれかを選択する必要があります。
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理事・監事
理事及び監事は、一般社団法人では社員の決議によって選任され、一般財団法人においては評議員会の決議により選任されるものとなっています。
一般社団法人設立のためには理事は必ず選任する必要がありますが、監事は任意での設置が可能です。
理事・監事の任期
理事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会(一般財団法人の場合は、定時評議員会)の終結のときまでとされています。
定款または社員総会の決議によって、その任期を短縮することがはできますが、伸長することはできません。
監事の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会(一般財団法人の場合は、定時評議員会)の終結の時までとされています。
定款によって、その任期を選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会(定時評議員会)の終結の時までとすることを限度として短縮することができます.
社員
社員とは、会社の従業員という意味ではなく、社員総会での議決権を有する者のことをいいます。
一般社団法人の設立にあたっては、2人以上の社員が必要となり、社員には法人もなることができます。
また、設立後に社員が1人だけになったとしても、その一般社団法人は解散することはありませんが、社員が0人となった場合には解散することになります。
社員総会
社員総会は、法に規定する事項及び一般社団法人の組織、運営、管理その他一般社団法人に関する一切の事項について決議をすることができることとされています。
ただし、理事会を設置した一般社団法人の社員総会は、法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができることとされています。
具体的には、社員総会はその決議により、役員(理事及び監事)及び会計監査人を選任するとともに、いつでも解任することができるとされています。
さらに、定款の変更、解散などの重要な事項を社員総会で決定することとされています。
理事会
一般社団法人の理事会は、設置するかどうかは任意ですが、設置する際には、理事3名以上、監事1名以上の選任が必要です。
すべての理事で組織され、法人の業務執行の決定、理事の職務の執行の監督、代表理事の選定及び解職等を行うことになります。
理事会の開催と決議
理事会は原則3ヶ月に1回の頻度で開催することになっています。
定款にて毎事業年度最低2回に減らすことも可能ですが、年1回の理事会開催では法律違反となりますので注意が必要です。
一般社団法人では、理事の全員が理事会を招集する権限を持ってますが、理事会開催一週間前までに、招集通知を発送する必要があります。
次に理事会の決議ですが、決議は原則として議決に加わることのできる理事の過半数が出席し、その過半数の賛成をもって行われます。
また、この定足数は定款で変更可能です。
尚、当該決議に関して特別の利害関係がある理事は議決権の行使ができません。
また、他者への委任や代理出席はできませんので、理事に就任された方で上記利害関係がない場合には必ず出席しなければなりません。
6-4 一般社団法人の設立手続き
定款の作成並びに公証人の認証設立時社員が定款を作成し、公証役場で定款の認証を行ないます。
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設立時理事の選任設立時監事や設立時会計監査人を置くかどうかは任意ですが、置く場合にはそれらの者の選任も同時に行ないます。 |
設立時理事による設立手続の調査・登記申請書類の作成設立時監事が置かれている場合は、設立手続の調査を一緒に行い、登記に必要な書類の作成を行います。 |
設立登記の申請定款認証から、法定の期限内に主たる事務所の所在地を管轄する法務局に設立登記の申請を行います。 |
6-5 法人比較一覧
NPO法人 (特定非営利活動法人) |
非営利型一般社団法人 (非営利徹底型・共益型) |
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根拠法 |
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行政庁の監督・報告 |
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目的 |
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事業 |
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役員 |
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役員の親族規定 |
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社員(総会で議決権を持つ人) |
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設立に係る期間 |
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書類作成の難易度 |
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設立に必要な法定費用 |
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7.法人化によって得られる公的支援
7-1 独立行政法人日本スポーツ振興センター
スポーツ振興基金助成 |
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スポーツ振興くじ助成 |
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スポーツ振興基金助成は自治体などへの助成が各種競技の協会などへの助成となっていますが。スポーツ振興くじ助成は、自治体などの他、総合型スポーツクラブや非営利法人への助成も対象となっている制度があります。
スポーツ振興くじ助成
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地域スポーツ施設整備助成
総合型地域スポーツクラブ活動助成
スポーツ団体スポーツ活動助成
7-2 スポーツ団体スポーツ活動助成
生涯にわたる豊かなスポーツライフのための環境づくりと、競技水準の向上を図ることを目的としています。
- スポーツ活動の推進
- ドーピング検査の推進
- スポーツ団体の組織基盤強化など
■スポーツ活動推進事業
<スポーツ教室、スポーツ大会等の開催/スポーツ指導者の養成・活用/スポーツ情報の提供/新規会員獲得事業/マイクロバスの設置>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本スポーツ協会 2 公益財団法人日本オリンピック委員会 3 公益財団法人日本レクリエーション協会 4 公益財団法人日本パラスポーツ協会 5 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 6 公益財団法人日本スポーツ仲裁機構 7 1、2又は3の加盟団体 8 法人格を有する4又は日本パラリンピック委員会の加盟団体 9 1~8以外で、スポーツ振興を主たる目的とする法人 |
■ドーピング検査推進事業
<ドーピング検査事業>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本スポーツ協会 2 公益財団法人日本オリンピック委員会 3 公益財団法人日本パラスポーツ協会 4 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 5 一般社団法人日本スポーツフェアネス推進機構 6 4の加盟団体 |
<ドーピング防止情報提供事業>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本スポーツ協会 2 公益財団法人日本オリンピック委員会 3 公益財団法人日本パラスポーツ協会 4 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 |
<ドーピング防止啓発活動推進事業>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構の加盟団体 |
<ドーピング分析機器等整備事業>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 |
■スポーツ仲裁等事業
(助成対象者) 1 公益財団法人日本スポーツ仲裁機構 |
■スポーツ指導者海外研修事業
<若手スポーツ指導者長期在外研修>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本オリンピック委員会 2 公益財団法人日本パラスポーツ協会 3 1の加盟団体 4 法人格を有する2又は日本パラリンピック委員会の加盟団体 |
■組織基盤強化事業
<国際交流推進スタッフ育成事業>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本スポーツ協会 2 公益財団法人日本オリンピック委員会 3 公益財団法人日本レクリエーション協会 4 公益財団法人日本パラスポーツ協会 5 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 6 公益財団法人日本スポーツ仲裁機構 7 1又は2の加盟競技団体 8 法人格を有する4又は日本パラリンピック委員会の加盟競技団体 |
<スポーツ団体ガバナンス強化事業>
(助成対象者) 1 公益財団法人日本スポーツ協会 2 公益財団法人日本オリンピック委員会 3 公益財団法人日本レクリエーション協会 4 公益財団法人日本パラスポーツ協会 5 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 6 公益財団法人日本スポーツ仲裁機構 7 1~3のいずれかの加盟競技団体 8 法人格を有する4又は日本パラリンピック委員会の加盟競技団体 |
■国際スポーツ会議開催事業
(助成対象者) 1 公益財団法人日本スポーツ協会 2 公益財団法人日本オリンピック委員会 3 公益財団法人日本レクリエーション協会 4 公益財団法人日本パラスポーツ協会 5 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構 6 1又は2の加盟競技団体 7 法人格を有する4又は日本パラリンピック委員会の加盟競技団体 |
■大学スポーツ活動推進事業
(助成対象者) 1 一般社団法人大学スポーツ協会 |
■スポーツ国際貢献・協力活動事業
(助成対象者) 1 公益財団法人日本オリンピック委員会 2 公益財団法人日本パラスポーツ協会 |
7-3マイクロバスの設置事業
概要
マイクロバスを設置することにより、スポーツ活動に参加する者の利便性の向上等を図る事業
助成対象
ア 新車で乗車定員29名のマイクロバスの設置
イ 次に掲げる場合は対象外
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助成対象経費
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7-4 公益財団法人ヨネックススポーツ振興財団の助成事業
助成事業は、今期 は2023年4月から2024年3月までとなっています。
1 助成事業の種類および交付の対象団体
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【団体の要件】
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① 定款、寄付行為又はそれらと同等の規約があること。
② 団体の意志を決定し、執行する組織が確立していること。
③ 経理処理能力があり、監査する等の会計組織をもっていること。
④ 団体活動の本拠としての事務所を持っていること。
⑤ 国際交流普及事業は、日本国内でバドミントン・テニス・ソフトテニス競技の活動を実施していること。
2 助成金の交付金額
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3 対象となる事業費(助成事業共通)
原則として、スポーツ事業に必要なすべての経費が対象となります。主に、会場設営費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費、スポーツ用具費、講師・審判等への謝礼、旅費等です。但し交際接待費および協賛金的な性格を有するものについては対象外です。 |
4 申請手続
2023年度よりWeb申請に変更となりました。 |
10.ひかり行政書士法人のご紹介
10-1 ひかり行政書士法人
ひかり行政書士法人は、許認可申請手続きの代理・代行サービスを専門業務としている行政書士事務所です。
個人事務所ではなく、「行政書士法人」という法人格を持って、会社組織としてサービスを提供しています。
ひかり行政書士法人では、主に法人設立や次の許認可申請手続きなどの代行サービスを提供しています。
10-2 専門サイト
ひかり行政書士法人では、いくつかの許認可について専門サイトを運営しています。
ぜひご参考ください。
専門サイト | 許認可.net ひかり行政書士法人 / 京都帰化申請サポート / 滋賀帰化申請サポート / 外国人会社設立サポート / 建設業許可申請サポート / 古物商許可申請サポート / 旅館業許可申請サポート / 宅建業免許申請サポート / 酒類販売業免許申請サポート / 一般社団法人設立ナビ / NPO法人設立サポート / 経営事項審査ナビ / 介護・障害福祉事業 指定申請サポート / 産業廃棄物処理業申請サポート / 旅行業登録ナビ / 探偵業届出ナビ / |
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- 追加質問について
- 追加調査必要なこと
- スポーツ振興計画
- 総合型地域スポーツクラブ
- クラブ活動の移行
公益性(不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与すること)を重視するならば、一般社団法人よりもNPO法人という法人格を選択すべきであると考えます。
設立時の行政庁の認証が必要であること、継続して行政庁の監督を受けること等で公益性が担保されるからです。
一般社団法人も公益認定等委員会の公益認定を受けることにより、公益の増進のために活動していく法人である公益社団法人になれますが、公益認定の基準は依然として高いものとなっています。
3-1 NPO法人と一般社団法人の違いとは?①
非営利型一般社団法人 | NPO法人 |
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3-2 NPO法人と一般社団法人の違いとは?②
法人の種類 | NPO法人 | 一般社団法人 |
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設立にかかる期間 | 4〜6ヶ月 | 2〜3週間 |
書類作成の煩雑さ | 高 | 中 |
設立に必要な構成員数 | 10人以上 | 2人以上 |
設立に必要な役員数 | 理事3名以上 監事1名以上 |
理事1名のみでも設立可
非営利型の場合理事3名以上 |
役員の親族規定 | あり | なし |
設立に必要な財産額 | 0円で設立可 | 0円で設立可 |
設立に必要な費用 | ほぼ0円 | 定款認証手数料50,000円+謄本手数料数千円 登記時の印紙代60,000円 合計 112,000円 |
活動内容の制限 | 公益の増進に寄与する活動のみ(20の活動分野) | 特に制限なし |
所轄庁への報告義務 | あり | なし |
3-3 NPO法人と一般社団法人の違いとは?③
NPO法人 |
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一般社団法人 |
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4-9 認定NPO法人と公益社団法人で考える
NPO法人は、設立後2事業年度を終了して、受入寄附や組織運営などの条件を満たすと「認定NPO法人」の申請ができるようになります。
認定NPO法人制度は、幅広い市民から支持・支援を受けているNPO法人を認定し、税制優遇を与えることで、その活動を支援するというものです。
2001年にスタートした制度ですが、申請作業の大変さや要件の厳しさなどから、認定数はNPO法人全体の1%以下にとどまっていました。
しかし、2012年にNPO法が改正され、認定制度にも大きな変更がありました。これにより「認定」が身近になり、目指す団体も増えています。
また、一般社団法人も公益認定を受けることで「公益社団法人」になることができ、さまざまな税制優遇が受けられるようになりますが、これには行政による監督や組織構成などへの制限も生じます。
法人格を検討するときは、「その先」を視野に入れた組織づくりをすることも方法のひとつです。
4-10 運営面から考える
NPO法人や一般社団法人となることで「非営利性」をアピールすることができます。
NPO法人はそれに「公益性」が加わり、社会に運営や会計の情報を公開することで「透明性」を保ちやすくなります。
また、所轄庁により情報公開がされることで市民に知ってもらう機会が増えることも予想され、結果として信頼につながることもあります。
一般社団法人は、運営や会計の情報公開義務がないため自主的な努力が必要になります。
また、NPO法人は「市民性」が高く、開かれた組織で運営されます。対等な関係の参加を促すことで、特定のメンバーによる運営ではないことを強調できるため、住民主体の民主的な運営を目指す場合には選択しやすい法人格と言えます。
一方で、意思決定のスピードについては、NPO法人の場合(定款によりますが)、「みんなで決める」ことを重視しています。スピードを重視するならば、任意団体や一般社団法人の方がスムーズとも言えます。
4-11 財政面から考える
NPO法人、一般社団法人のどちらも、法人化により財産は代表個人の手元から離れますので、管理や引き継ぎがしやすくなります。
また、「助成金を得るため」法人化を検討されるケースも多いようです。助成金は、公益法人や企業関係、市民団体など、多様な助成団体により年間を通して提供されています。
任意団体や一般社団法人は、外から見て活動の公益性が判断しにくいため、対象外としている助成金も若干はありますが、多くの場合、助成金対象条件に「法人であること」は含まれていません。
むしろ活動実績やその非営利性・公益性が重視されています。
また、法人化することで市民や企業からの寄付を増やしたいとお考えの方もおられると思いますが、あくまで寄付は団体や活動に対する共感や賛同を基に集まるお金です。
組織のカタチや法人格の種類ではなく、活動や参加の仕組みを工夫することが大切です。
寄付を意識した法人のカタチに認定NPO法人があります。NPO法人設立時から「認定」を目指して組織づくりをする団体もあります。
4-12 事業面から考える
指定管理や事業委託など、行政との契約・取引を増やしたいといった、事業の契約先との関係から法人化を検討することもあります。
なかには、契約できる法人格を限定し、一般社団法人は除外している自治体もあります。
行政との契約においては、NPO法人も注意が必要です。
行政関連の事業では、活動の対象者を「○○の条件を満たす人」や「運営にかかわるメンバーは○○町民のみ」などと限定している場合があります。
事業に一定の制約があるNPO法人は「社員」希望者を不当な条件で断ることができません。最初は住民ののみで構成されていても、将来的に○○町民でない「社員」の方が多くなる可能性もあるので、そういった注意も必要です。
また、法人化することで福祉事業やコミュニティビジネスなど活動の幅を広げたいといった場合は、一般社団法人は制約を受けずに多様な活動をすることができるので適しているといえます。
5-3 非営利法人の会員、利用会員
NPO法人・一般社団法人ともに、正会員(=社員)が存在する一般社団法人には、同時に賛助会員、ボランティア会員、名誉会員などの様々な会員を定めることができます。
そのような場合の区分として、正会員は社員総会の議決権を持つ会員とし、それ以外の会員は、社員総会の議決権を持たない会員とされることが多いです。
また、正会員以外には、会員特典や会報の送付などで正会員と異なる取扱いとしている法人もあります。
一方で、法人が提供するサービスを利用するために会費や年会費を支払う会員は利用客となるため、法人の構成員となる会員とは混同しないようにすることが重要です。
正会員 |
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賛助会員 |
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利用会員 |
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」
8.結局、NPO法人と一般社団法人のどちらを選択するべきか
8-1 組織のビジョンやみなさんの夢を実現するためのツールとして法人化を検討する
法人化することにより、さらなる地域貢献や市民との協働が期待できます。
一方で、法人化に伴う実務に追われ活動に手が回らないという話もよく耳にします。
従来のやり方を大幅に変えることは団体の負担にもなります。
「何のための法人化か」を団体内でよく話し合い、できる限り現在の体制や方法に沿ったものを選択することをお勧めいたします。
特にNPO法人を選択した場合は、地域スポーツクラブであると同時に、市民活動団体としての側面も持つことになります。
意識的に参加の仕組みをつくり、幅広い市民とともに活動していくための取り組みが必要になります。
NPO法人
NPO法人はNPO法にある福祉や環境など20分野の活動を通して「公益の増進に寄与する」ための組織であり、事業目的は公益です。
そのため活動についても、収益目的の事業には制約があり、運営においては市民の参加が前提です。
たとえば、「社員総会」で議決権を持つ会員に新規の申し込みがあったとします。
最高意思決定機関である総会で議決権を持つということは、運営に参加するということです。
NPO法人の場合、この申込みを正当な理由なく断ることができず、基本的には受け入れることになります。
また、ボランティアや寄附を受け入れながら運営することも多く「市民の参加のもと、開かれた運営で社会に向けた活動をする」のがNPO法人といえます。
非営利型一般社団法人
一般社団法人は事業目的が公益と共益のどちらでも設立が可能で、活動分野や内容には制限がありません。
また、市民参加型を前提としておらず、議決権を持つ人に条件や制限を付けることができ、たとえば「仲間と運営する」「地元住民だけで活動する」ことも可能です。
さらに一般社団法人には、非営利型法人として非営利徹底型と共益型の2つがあります。非営利型になるためには要件がありますが、税制上の取扱いが非営利型以外の一般社団法人に比べて優遇されます。
NPO法人 (特定非営利活動法人) |
非営利型一般社団法人 (非営利徹底型・共益型) |
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根拠法 |
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目的 |
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事業 |
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役員 |
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社員(総会で議決権を持つ人) |
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